梅雨もそこそこに暑くなってきたねー(汗)
雨が降ってもムシムシするし、晴れていたら日差しがきついし…
ぼくたち大型犬にはつらい季節になってきましたねー
日中にお散歩行くと足の裏がチリチリすることもあるし。
それは危険なサインだよ!
コンクリートやアスファルトでも太陽の出方によっては
表面が50~60℃になることもある(外気温が30℃設定において)。
溝の蓋が鉄だったらもっと温度が上がっているだろうから注意が必要だね!
足の裏をやけどした子の治療に苦労したことがあるって先生が言ってた。
ひょえー!!
お散歩行くの怖くなっちゃう(/ω\)
そうだね~
でも実際は表面が熱いだけじゃなくて照り返しの熱もあるから
僕たちよりさらに小さなワンちゃんや猫ちゃんたちはそれどころじゃないね。
夏のお昼間のお散歩は僕らにとってはたまにニュースでやってる
インドの熱波とかと変わらないってことなんですね‼
でもお散歩は毎日の日課として外せないものだし、どうすればいいんだろう…
運動不足になっちゃうよ(T_T)
(あ、そういうニュースとかは詳しいんだ…)
でも大丈夫!ちゃんと外の温度が下がっているタイミングなら散歩も問題にならないよ。
だいたいの目安としては朝は7時くらいまでと夜は8時以降くらいかな。
安全な方法としては飼い主さんに地面に直接触れてもらって
熱くないか確認してもらうことだよ!
なるほどー
飼い主さんは靴を履いているから地面のことまでなかなか気づかないですもんね!
でも、怖いのはお外だけじゃない!
室内でお留守番している時こそ、命に関わる熱中症になってしまうケースが多いんだ!
おうちの中もダメなんですか!?
おうちの中くらいは大丈夫だと思ったのに‼
僕たちだけのお留守番となると、さすがに窓を開けてお出かけするわけにはいかないから
戸締りをしないといけないし、どうしても空気の流れが止まってしまう。
さらに建物は熱を吸収するからお外の気温に加えてぐんぐん温度が上がっていく。
僕たちは自分でお部屋などから出ることはできないし、
エアコンをつけることもできないからその中で我慢しないといけない。
極端な例だけど、夏の晴れの日、一般的な車の中であればエアコンを切ると
10~15分で車内は60度近くに到達するなんて話もある。
そんな中で留守番しようものなら間違いなく熱中症になっちゃうね。
よし、それなら僕たちもクールビズ(毛刈り)をすればいいんじゃないでしょうか!?
車の中は無理でも、多少暑くてもしのげるんじゃないかなあ?
そういうわけにもいかないんだよ。
僕らはヒトとは体のつくりが決定的に違うんだ。
ヒトはほぼ全身で汗をかくことができるから比較的体温調節がしやすいけど
僕たち犬猫は汗腺があまり発達していないから、口を開けて舌を出す、
いわゆる「ハァハァ」(パンティング)をするのが熱を逃がす手段になるんだ。
もちろんサマーカットにすることも熱を逃がすのに有効な手段ではあるけれど、
そこまで強い効果はないものと思ってもらったほうがいいと思うよ。
そういえば、汗ってかいたことないかも…
口からしか熱が逃がせないのなら確かに体に熱がこもりやすそうですね!
そうなんだ。
特に僕らが住んでいる日本っていう国は夏場は温度が高くて湿気が多いから
どれだけ頑張ってハァハァやってもなかなか熱を逃がしにくい!
(パンティングによる熱放散は唾液の蒸発の気化熱に頼るため、
蒸発できる環境でないと熱は下げられない)
暑いからハァハァする
⇓
熱が逃げないからもっとハァハァする
⇙ ⇖
全身運動になり、さらに体温が上昇する⇒よだれで水分が減り、より熱が逃げにくくなる
こんな悪い循環になるとすぐに熱中症に陥ってしまう。
ちなみに熱中症になるとどういうことが起きるんですか?
「高体温」による体の機能障害だね!
体温が41℃を超えるようなことがよくあるよ。
一般的に約43℃で体中の細胞は機能障害が起きて、死に始めると言われている。
その結果として全身的な症状(多臓器不全)がでてくる。
呼吸困難、チアノーゼ
運動失調、昏睡、けいれん発作
下血や血尿、皮下や粘膜からの出血
あたりが代表的な症状だね。
致死率は50%前後といわれていて、24時間以内には亡くなってしまうことが多いそうだよ。
そんなにも早いスピードで悪くなってしまうんですね!
もし熱中症を疑える状況ならばどうしたらいいんですか?
とにかく体をひやすことだね!
水道水でもいいから全身にかけてあげること。
そして扇風機などで風を当てて水分を蒸発させて熱を逃がすこと。
首やおまたの間といった太い血管のところに冷たい氷などをあてること。
わかりました!
でも、なんで水道水なんですか?
氷水とかのほうがよく冷えるんじゃないかなぁ?
意外にもそこが落とし穴なんだ。
確かに氷水は冷えるからいいように思うんだけれども、
実は体の表面の血管が縮んでしまって血の流れが悪くなり、
体の中のほうの熱を逃がしにくくなるんだ!
さらに血流が悪くなることで血栓ができちゃうこともあるんだって。
低すぎない温度で継続的に冷やしてあげるほうが効率的だよ。
やりすぎも逆効果なんですね!
熱中症は予防も処置も気を付けないといけないことがいろいろあるんだ!
何より一番大切なのは熱中症ならないように予防すること!
それには苦手な子もいるかもしれないけど、
クーラーや扇風機などを使ってお部屋の中を適度な温度と湿度に保ってもらうこと。
具体的には室温25℃以下、湿度は50%程度を目安に設定してもらうといいよ!
水もいつでも飲めるようにたくさん置いておいてもらうこと。
部屋の中でも自由に動けるようにある程度の広さを確保してもらうこと。
お部屋の中でも直射日光に当たればとっても熱いからね~
もちろんひやひやマットみたいなのもありだね!
環境を整えることが大事ですね!
他に気を付けることはありますか?
種類によってなりやすい子たちもいるんだ。
短頭種とよばれる鼻の短いワンちゃん、
例えばフレンチブルドック、ボストンテリア、シーズー、パグは
鼻での呼吸がもともと得意じゃないから気を付けないとね。
ほかの犬種でも普段から鼻が詰まりやすくてフガフガいってしまう子も
短頭種気道症候群という病気の疑いがあったりして、呼吸が激しくなりがちだから要注意!
種類によっても違いがあるならなおのこと予防は大事ですね!
早速お友達たちに伝えに行ってきまーす!
ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
待ちなさーい!
お外に出るときは外の気温を確認してからでしょ!!
皆さんも、暑い夏を一緒に元気に過ごすために動物への配慮をよろしくお願いしますね☆